水になる
こんにちは、わてです。
高校を卒業してから時間がたくさんあるので有意義に使おうと本を読んでいます。
現在16冊読み終わり、14冊読み途中です。
数日前に読み終えた重松清の『ステップ』についてネタバレがありますが響いたところを紹介します。
このお話をざっくりいうとシングルファーザーの主人公とその娘である美紀ちゃんが成長していく物語です。
2人の周りの人たちの言葉が響きます。
・難民キャンプにいた経験のあるカメラマンの礼香さん
日本の恵まれている子を見ると向こうの子どもたちを思い出してしまう
目の前で親を亡くした子もいる。「でも、それよりかわいそうなのが、親のいなくなった子が誰からも愛されないことなんです。」(74頁引用。)
愛されている愛してくれる人がいるということは幸せなことである
「子どもって、ほんとうはみんな、もっと笑顔が深くて、重くて、温かいはずなんです。命がけっていうか、一所懸命に笑うはずなんです。」(77頁引用。)
詳しくは本を読んでほしいが、なるほどなと思う言葉が多かったです。
・鬼の村松 (主人公の義父、美紀のおじいちゃん)
美紀がおじいちゃんのためにつくった雪ウサギが暖房で溶けてきてしまいもう一度つくりにいこうとしたのを止めたシーン。
「どんなにきれいでも、最後は水に戻るんだよ」(354頁引用。)
「じいちゃんも、雪ウサギだ。美紀ちゃんより先にいなくなって、もう会えない」「でも、溶けて、消えても、雪ウサギが綺麗だったなあって思ってくれれば…ウサギさんは、うれしいんだよ」(355頁引用。)
詳しい内容はここも本文を読んでほしい。
美紀ちゃんの描写にもぐっときてしまう。
どの言葉にも重みがあってとても考えさせられるものがありました。
映画化されるということでこの本を読みました。
コロナで公開延期になってしまいましたが気長に楽しみに待っていようとおもいます。
みなさんもぜひこの機会に読んでみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました!(^^)!